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奈良の古本屋・智林堂店主のブログ 古書買取強化中


古書店店主がつづる本と旅に明け暮れる日々..  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  【 智林堂書店 】     (電話)0742-24-2544   近鉄奈良から徒歩5分 もちいどのセンター街内 
by 智林 椰子生(ともばやし やしお)
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鉄子さん手製の国鉄スタンプ帳がお目見え

さあ、スタンプファン垂涎のノートが出てきた。ずいぶん前に仕入れたものだが。
昭和50年頃の国鉄デイスカバリージャパンの「私のスタンプ帳」、キオスクで買って全国を旅しながら捺しまくった人もいるだろう。
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この手の使用済みのスタンプ帳は時々見かけるが、今回のは女性の文字で簡単な旅日記が入っているのがポイント。ただし名前は記されていない。
東北・北陸の国鉄駅のほか、観光名所のスタンプで埋めつくされている。
「一人旅は実に気楽だよ。こんなにおもしろいものだったら昔からもっとあちらこちらを行っとけばよかった」と日記にあり、一人旅の魅力にはまった鉄子さんのようだ。
by chirindo-tensyu | 2011-03-30 17:16 | Comments(0)

津波と地震の本が売れるのは複雑な気持ちだが

東日本大震災の余波もまださめやらぬ朝、新聞を広げると第一面の右下にA社の出版広告が載っている。『津波の事典』をはじめ、地震・自然災害に関する既刊本の紹介。災害に便乗するようでちょっとイヤな感じだが、出版社とて絶好の好機とみたわけだろう。実際、防災意識の高まりで、ふだんは動かないその手の本もよく売れているという。
智林堂でも吉村昭『三陸海岸大津波』(中公文庫)が早速売れた。別に宣伝していたわけでもなく、存在すら忘れていた本だったが、探し出して買っていくお客さんの眼力には畏れ入った。地震→超常現象という関連からか、神田左京『不知火・人魂・狐火』(中公文庫)までついでに売れた。「天災の本は忘れた頃に動きだす」のである。
阪神大震災の写真集なども在庫は多数あるが、あまり店には出していない。問合せがあれば用意するつもりだが、見て楽しい本ではなし、積極的には売りたくない気持ちだ。
島村英紀『地震と火山の島国 極北アイスランドで考えたこと』(岩波ジュニア新書)を読んで考えさせられた。人類は常に、どこにいようが災害と隣りあわせということ。人為的なテロなども恐ろしいが、自然災害はやはりもっと恐ろしい。
by chirindo-tensyu | 2011-03-29 20:50 | Comments(0)

奈良町の客から路面電車とライカカメラの本を買取

奈良町の方向からの自転車の中年男性客。売る本を持ってきたが、見る前から買えない本とわかった。丁重におことわりすると、
「何でやー。神田やったら高く買ってくれるぞ。俺は東京の生まれや」と怒りだした。
「それなら東京に行ってください」と何とか退散ねがった。神田の古書店でも買わないと思うけどね。
奈良町、つまり通りの南側からの客の持込本にはろくなのがない。と説明なしで言ってしまうとお叱りを受けそうだが、それには理由がある。同じ通りの南のならびに老舗・十月書林と名店・朝倉文庫があり、いい本はその両店によってあらかた買われてしまうからだ。客の立場では何軒か比べるつもりでも、1軒目の買値に納得したらそこで売ってしまうだろう。だから、南からの当店への持込本というのは、2店にことわられた訳あり本の可能性が高い。
でも、こんなこともあった。その日はたまたま木曜で他の店が休みだったのだろう、奈良町から初老の紳士が本を売りにきた。くずし字字典など、それなりの本で買い取った後、他にも路面電車やカメラ関係があるけどどうかというのでそういう本なら大歓迎ですと言っておいた。では近いうちにまたという話になったが、いっこうに現れる様子もなく、他の店に行ったのかな、そっちのほうが近いもんなとあきらめていた矢先に持ってみえたのである。『京都市電物語』『ライカマニュアル』など、重いトランクをひき、他店の前を素通りして当店への義理を果たしてくれたことに感謝!
by chirindo-tensyu | 2011-03-29 16:36 | Comments(0)

古本検定 3月によく買い4月によく売れる本は?

さて、古本検定・番外編。(街の)古本屋が3月に最もよく買い、4月によく売る本は何か。
正解は辞書!
卒業シーズンになると、学生らが不要になった辞書を売りにくるので在庫がだぶついてくる。
『中日辞典』小学館、『漢辞海』三省堂などはN女子大の指定辞書になっているとの情報もキャッチしており、少々在庫が重なってもかまわない。そのうち新入生がこぞって買いに来るであろう。最近の学生は賢明で、学校指定辞書の発表があると、新刊で買う前に先ず近隣の古書店をのぞきに来る。
ところで、辞書の古本の状態によってその人の勉強の度合いまでわかってしまう。
すなわち、4つのパターンがある。
その1 箱も中身もきれい。これは全然勉強していない学生。でも古本屋としては大歓迎。
その2 箱は傷んでいるが中身はきれい。とりあえず持ち歩いているのだが、やはりあまり活用していないことがうかがえる。 
その3 箱も中身も傷んでいる。勉強のあかしだが、古本的には二束三文。
その4 箱はきれいだが中身は傷んでいる。これは真の勉学家だ。よく使うのではじめからケースを外しているのである。しかも、古本屋に売るのを見越して捨てずにとっておくという手際のよさ。当方としても、外側だけで判断するととんだ目に遭うわけだ。
by chirindo-tensyu | 2011-03-26 12:42 | Comments(2)

ご近所さんの買取で海軍の資料を発掘

引越しのシーズンは古書店も忙しい。今回の依頼者は自宅のご近所さん、同じ町内だが大阪へ引っ越すので蔵書を整理したいという。でも、当店のことは人づてに聞いて初めて知ったという。まあ、世間はそんなものだ。自宅の近所でも、一部の人しか私が古書店をやっていると知らないはずだ。スーツを着て会社へ行くふうでもなく、何をやっている人かと思われているだろう。
それはともかく、至近距離なので内容を聞かずその家へ見るだけ見にいってみた。見るだけでは済まず、値段をつけて買い取ることになる。値になると思ったのは『日本海軍潜水艦史』『海軍兵学校出身者』『メインタンクブロー』などの海軍関連資料で、あとは例によって雑本、小説、美術全集その他。
「値にならなくても全部引き取って下さい」と、どうしてもそうなりせっせと自転車で運んだ。超特大サイズのS社の美術全集、結局捨てるしかないのだろうな・・・。
by chirindo-tensyu | 2011-03-26 02:29 | Comments(0)

「日本随筆大成」にみる奈良の古書店遍歴ミステリー

先日、廃業した市内の同業者から買い取った荷のなかに『日本随筆大成』第1期元版(昭3)もあった。
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滝沢馬琴他「耽奇漫録」など、当時としては珍しく彩色図版も入っている。江戸随筆の宝庫であり、現代作家のくだらないエッセイなどよりはよほど面白い。今の仕事を引退して悠々自適の隠居生活になったらこういうのを読みふけりたい。それまで置いておこうかと思うが、まだまだ先の話だし、生活費を得るためには売るよりない。
それはともかく、最終巻に古書店のシールが2枚重ねて貼ってあった。
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一枚目が森島書店、奈良大軌終点北半町とあるが、今はないし、寡聞にして知らない古書店だ。その上に貼ってあるのが東向北町の大学堂書店、こちらは今も存続中。先代の字であろうか、12冊揃いで2円80銭との書入れがある。そしてシールこそはないが、市内の別の古書店の棚に、この間まであったものなのだ。
さらに、それを今度は智林堂が売る。今まで少なくとも4店の古書店主の手を経てきているのであり、その中間にはそれぞれ個人の客が介在するわけだ。図式に示すと、新本屋→客A→森島書店→客B→大学堂→客C→某古書店→智林堂となる。刊行から約80年の間に7回転以上している計算だ。あくまでもこれは推測であり、表面には現れない別の業者や客がいるかもしれず、業者同士の取引で中間の客がない場合もありうるが。古書は天下のまわりもの、でもこれだけ持主を転々としていながら、ひょっとして奈良市内を出たことがないのではと思うと、いささか奇異な感にも打たれるのである。
by chirindo-tensyu | 2011-03-24 12:57 | Comments(6)

東日本大震災下の東北へ小包を送る抜け道を発見

このたびの東日本大震災では少なからぬ精神的および経済的打撃を受けた。東北は個人的にも愛着のある地方で、過去何度か訪れている。それにネットでも活発に取引している智林堂は、当然、日本全国東北各県に顧客がいる。皆さんのご無事を祈りたい。
今回困ったのは東北各県への本の発送が困難になったこと。日本郵便がいち早くゆうパックや小包類の引き受けを中止したのにつづき、ヤマトなどの宅配業者も追随した。別に東北地方全域が壊滅したわけでなく、ふだんどおりの日常生活を送っている県民も多いはずなのに、一律に線を引くこのお役所的な無慈悲な対応はどういうことか。
現にヤフオクで宮城県の落札者からすぐに送金され、遅くなってもいいから本を送ってほしいといってきた。これは何としてでもお届けせねば。それで郵便局に駆けこむとゆうパック、ゆうメールやエスパックも停止中、葉書などの手紙類のみ可能といわれたが定形外はと食いさがると、意外にもOKという。定形外というのは昔からある手紙と小包の中間的な曖昧な存在で、今回の規制対象からは漏れたらしい。ゆうメールにくらべ料金は割高になるがこの際しかたない。東北へ必要物資を送りたい方、定形外郵便というのはあまり知られていない抜け道ですぞ。上限4kgまでだが、分割するのも厭わなければたいがいのものは送れるはずだ。
というわけで無事発送できたが、いつ届くかはわからないとのこと。物流事情が安定するまで不安な日々は続きそうだ。
by chirindo-tensyu | 2011-03-22 13:26 | Comments(0)

『五条山治兵衛陶窯誌抄 』と赤膚焼

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石井潔『五条山治兵衛陶窯誌抄 』(昭45改訂)をひもといていたら、古い新聞記事の切抜が出てきた。
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それによると、赤膚焼の里として知られる奈良・五条山周辺は戦前までは狐や狸、蝮が出るような田舎で、きつね山とも言われていたとか。それが今ではどうだ。近鉄学園前駅から至近距離というのが災いして急速に宅地開発が進み、景観は一変してしまった。焼物の里にふさわしいしっとりした情緒はのぞむべくもないのか。
といまさら嘆いても仕方がない。せめて奈良の優れた陶芸文化を今後も継承してほしい。
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赤膚焼の古瓦風花器。ヤフオクに出品中、こちらもよろしく。
by chirindo-tensyu | 2011-03-21 10:40 | Comments(0)

特別展図録「神仏習合」(奈良国立博物館)が入荷

奈良国立博物館の図録は正倉院展をはじめ、定評が高い。智林堂では各方面の期待にこたえるべく、できるだけ在庫を揃えるようにしている。
特に根強い人気があり、長らく在庫を切らしていた「神仏習合 かみとほとけが織りなす信仰と美」が再入荷した。
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テーマ性にすぐれ、永久保存に値する図録だ。図版も豊富で解説も詳しい。なるほど、皆こぞって欲しがり、なかなか手放さないわけだ。
展覧会の図録というのはやっかいなもので、その時に買っておかないとすぐに品切になってしまう。後から古本で見つけようと思っても意外とないもの。ネットでも扱いが少ない。アマゾンでも定期的に検索しているが、あまり出てこない。もともと流通量が少ないのに加え、大判のものが多く管理しにくい、厚みのあるものはメール便で発送できないなどの理由で嫌う業者も多いのだろう。
積極的に扱う当店ではいつか図録だけの目録も作ってみたいと思っている。
by chirindo-tensyu | 2011-03-18 08:42 | Comments(8)

豚キムチに合うワインとは

会員になっているBグルメ友の会からカタログが届き、フランス・メダルワイン決算12本セットというのを注文した。先着1000セット限りであらかじめ内容はわからず、赤白の比率もばらつきがあるという。カタログの写真では赤10に対し、白が2の構成になっていたがそれはイメージであるとのこと。私は赤の方が好きなので、もし白ばかり届いても困ると思い、注文前に電話で確認したら、赤が9から12本、白が0から3本の組合せになるという。それならと安心して注文してみたのだが、実際に届いたのは赤が8、白が2、ロゼが2本という内容であった。ロゼとは想定外だったが、ラベルをみると悪くなさそうで、早速飲んでみたくなった。
この日のメインディッシュは豚キムチ。私は豚キムチが好きで3日に一度は作って食べている。キムチはスーパーの国産のは甘くてダメで、韓国産のものを買う。豚キムチに合う酒といえばビールが無難だが、冬場は寒いのでバーボンなどで合わせていた。では、ワインはどんなものが合うのだろう。
赤でも白でもちょっと違和感があるな、ということで届いたロゼを合わせてみた。
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「ミレ二ウム」という銘柄で、ロゼにしては14・5度と高濃度でしっかりしている。しかし、酢豚くらいならともかく個性の強烈な豚キムチには合うか疑問で、そのまま何も無しで味わった方がうまい。
「ロゼに銘醸なし」といわれるが、たまにはいいものだ。でも、同じ値段ならやっぱり赤の方がよかったなあ。
by chirindo-tensyu | 2011-03-17 20:40 | Comments(0)

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