奈良の古本屋・智林堂店主のブログ 古書買取強化中


古書店店主がつづる本と旅に明け暮れる日々..  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  【 智林堂書店 】     (電話)0742-24-2544   近鉄奈良から徒歩5分 もちいどのセンター街内 
by 智林 椰子生(ともばやし やしお)
プロフィールを見る
画像一覧

<   2011年 10月 ( 21 )   > この月の画像一覧

知恩寺古本まつり初日は「寺社縁起」から

知恩寺では夏の下鴨でもっとも収穫のあった某店からスタート。ただ、下鴨に比べると見劣りする品揃え。岩波の『日本思想大系』が大量に出ていたので、縁起を担ぐ意味でまず「寺社縁起」を抜き、「おもろさうし」「聖徳太子」「荻生徂徠」などに進む。徂徠集はもう2冊持っているのに何でまた買うのか。同大系の最入手難巻の「律令」はなかった。その後、均一台ではなく別の棚にあるのを発見したが5千円の値札に唖然。「律令」だけ別にするとは、なかなかしたたかな店だ。それにしても、思想大系からはじめるというのはある意味今回の不毛を物語っていよう。
11時からは恒例のチャリティー・オークション。むかし20代の私はここで雑誌「太陽」一束を落札し、ふうふう言いながら持って帰った。思えばつまらない素人の買物だった。いまは各店の棚を見るのに忙しくて参加する余裕はないのだが、放送に耳を傾けていると面白い。これは競り手のトークしだいで、値がはねあがっていくものだ。『柳田國男集』全巻セットは6000円で誰かが落札。安いが結構いい値段だ。『ゴルゴ13』の1から120巻までは4000円。1冊約30円! ブックオフなら最低でも105円×120=12600円だぞ。えっ、それなら私が欲しかったなと思ったが知恩寺にまで来て買う本ではあるまいて・・・。
by chirindo-tensyu | 2011-10-30 17:35 | Comments(0)

知恩寺古本祭の前の臨川書店で「小泉八雲作品集」を

知恩寺の秋の古本祭の前に軽く肩ならしのつもりが・・・。出町柳駅からの途上の臨川書店前ではえらいことになっていた。人だかりで大変なさわぎである。しまった、出遅れたか・・・。臨川はもうひとつの祭りだと、誰かが言っていたのを思い出した。
補充に来た端から抜いていく人。吉田健一や渋澤龍彦、エロティシズムの文献も色々あったのだが1冊も買えない、手にすらできない。何ということだ。補充のタイミングから内容まで熟知した臨川マニアには到底かなわんのう。ここで買えたのはアラゴンと渡辺一夫くらい。
あとフランス語洋書コーナーから、かろうじてリストやストラヴィンスキーの音楽書などを選りだす。
a0163227_1711473.jpg

『ハンガリーのジプシーと音楽』なんていう本をリストが書いていたのか。1859年初版の限定復刻版。これは意外と掘出物かも。ロマン派音楽に詳しい家人に訊いたが、そういう著書の存在は知らないとのこと。
a0163227_17103057.jpg

店内に入ると、隅っこの方に『小泉八雲作品集』平井呈一訳全12冊のセットが無造作に紐で結わえて積まれている。値段も手ごろでこれは思わぬ収穫だった。本書はバラでは時々目にするが全巻揃いは珍しい。
臨川では店頭だけでなく店内の商品も要チェックだ!
by chirindo-tensyu | 2011-10-29 17:16 | Comments(0)

古書買取先の喫茶店でスウェーデン美人の話相手を

店番中に現れたのは馴染みの喫茶店の店主。また本を取りに来てほしいとのこと。どんな本かと訊くと、「読書家が喜びそうな本」。???謎かけめいた言葉に期待しつつ、店じまい後に台車で取りに向かった。
古民家を改造した喫茶コーナーには白人の若い女性が一人で本を読んでいる。気になったが、それより仕事をせねば・・・。本は2階に置いており、今回はいわゆる「本の本」が中心。安原顕『ぜんぶ本の話』福島保夫『書肆新生社私史』松本貞夫『本屋一代記』など。アテネ文庫や「野球少年」昭和22年創刊号なんていう古雑誌もあった。何が出てくるかわからないところだ、ここは。
台車に積み終えると、店主が「英語は話せるか」という。例の外国人の女性客に色々訊かれて困っているらしい。私も英語は苦手なのだが、ここはできるふりをして彼女の話相手を・・・。一人旅のスウェーデン人で、明日から京都をまわるのでプランを立てているのだ。彼女のロンプラと店主の持ってきたおそろしく古い京都の案内書を見比べながら、そのお手伝いをする。
五木寛之がスウェーデンの女性が世界で一番美人だと書いていたが、彼女もなかなかの美貌である。
寺社の名前の意味を知りたいというので、「清水寺はフレッシュ・ウォーターズ・テンプル、平安神宮はピースフル・シュライン」などと適当に答える。東本願寺は・・・うーん、これはとっさには訳せない。
「本格的な日本庭園を見るにはどの寺がいい?」さあ、どこだろう。何だか質問が難しくなってきたので、店主にバトンタッチして店を出たのであった。
by chirindo-tensyu | 2011-10-28 14:55 | Comments(0)

ヤフーオークションのお客が店にやって来た

a0163227_1218861.jpg
a0163227_12181728.jpg

英語版シャピロ『圧縮流体力学および熱力学』第2巻なんていう本をいったい誰が買うんだろうと思いながらヤフオクに出品すると売れたのである。しかも、相手は奈良の近くの町の人で当店まで取りにみえた。こういう本を買うのは大学の先生か技術者かなと思っていたが、どちらでもなかった。話のやりとりの中でわかったのだが、保険関係の仕事で、夏場には山の案内人も兼ねるというちょっと不思議な男性。文系の本にも関心があるらしく、「最近の何とか賞作家はタレント化してぜんぜんあかんねー」などという話も。
「送料が浮いたので」と店でも電磁気学の本などお買い上げ。こちらも梱包発送の手間がはぶけてよかった。
奈良関連書も出品しているので、ヤフオクの客が店へくることは珍しくはない。いつかは関東から常連の取引客がやってきた。ご年配の男性だった。「いつも本を譲っていただいているので、どういうところか一度見ておきたくて」と。店でも多数お買い上げ。この人などは、ヤフオクだけでも店売りだけでも顔をあわせることはなかったろう。
ヤフオクはたとえ常連でもメールでのやりとりだけだが、相手の顔を見知っていた方がおたがい安心できるというもの。店との両立は大変だが、両方やっていてよかったと思うひとときであった。
by chirindo-tensyu | 2011-10-27 12:14 | Comments(0)

古きよき時代のアメリカン・ポルノ映画ポスター写真集

ちょっとこの手の書物は紹介しにくいのだが・・・。たまにはお色気もないとね。
まとめ買いした洋書の中にアメリカのポルノ映画ポスターの写真集があった。
a0163227_9352979.jpg

「X-rated Adult Movie Posters of the 60s and 70s」2003年ベルギ-刊。X-RATEDとは成人指定の意。収録映画は1960年から70年代のものなので、今の目から見るとソフトな内容だと思う。念入りにチェックしたがそのものずばりの映っている写真は、幸か不幸か一切なかった。何しろそういうのは法律で売ったらいかんことになっているので。これは余談ながら、まれに宅買いに行った荷の中にきわどい雑誌などが混じっていて売るに売れず処分に困ることもある。
a0163227_939385.jpg

a0163227_9422547.jpg

古きよき時代のポスターだけに職人の手描きのものも多く、デザイン的にもB級映画に似た面白みがあり、その道の好事家におすすめ。
a0163227_9431885.jpg

知らない映画ばかりだが、かろうじて「ビハインド・ザ・グリーンドア」という作品は聞いたことがある。いまだに語り継がれる古典的名作で、調べてみたらアマゾンでもDVD(合法的な版)が購入できるようだ。緑の扉の向こう側を覗いてみたい人はどうぞ。


(追記・本書は既に売切です。)
by chirindo-tensyu | 2011-10-26 09:44 | アメリカ | Comments(6)

古本の値段のつけ方

「この本は300円だけど、ブックオフでは105円だよ」というお客さん。どうぞブックオフで買ってくださいとしかいいようがない。逆に、「神田で買ったら数倍はするよ」と喜び顔のお客さんも。
それにしても、古本の値段ほど不可解なものはないと思う。「日本の古本屋」で検索しても、同じ本なのに5倍10倍の格差があるのは当たり前。アマゾンはもっとひどくて、1円で幾らでもあるのに数万円つけていたりする。
こうなると、相場なんてものは存在しないも同然で調べるだけ無意味という気もする。ただ、言えるのは付け値は自由だが、実際に売れる値段こそが真の相場なのだということ。売れないかぎりは絵に描いた餅なのだ。
始めは高めに付けておいて売れないとわかったら安くしていくのも手だが、それなら始めから安くして確実に売ったほうがいいという見方もできる。しかし、その安さの基準がまたわからない・・・。
岡崎武志さんがブログにこんなことを書いている。
「ネットの価格を参考にするのは、勉強になるから、それはそれでいい。ただ、本をパッと見て、それが相場を含めて何たるかを判断する『勘』は絶対必要で(中略)、ネットばかりを教科書にしていると、本がみんな数字(値段)に換算されてしまう。それではつまらないだろう、と思うのだ。価格づけのロボットになってしまうと、古本屋さんという職業は、魅力のない職業ですよ。」
私なども見慣れぬ本はついネットで調べてしまう癖がついてしまったが、それに頼りすぎてはいけまいと思う。ネットで幾らついていようが価値のないものは見切り、あるものは自分の信念で売り値を決める。相場の定まっていないものは、自分の付けた値段が相場になるのだ、くらいの気構えがあってもいい。巷には「せどりツール」なんていう道具も出ているようだが、ほんと、価格づけのロボットになってはいけないよ。自戒の言葉としたい。
by chirindo-tensyu | 2011-10-24 20:43 | Comments(0)

小川和佑『立原道造研究』の特装本

天牛堺書店へも『日本証券史資料』などをえいやとばかりもって行った。若い店員が相場を調べるためか、パソコンで検索してまあまあの値段で買い取ってくれた。自力では売るのがどうにもならず、ブックオフでは100円といわれたのでここへ持ちこんだが正解だった。今後は売るときにもせいぜい利用させてもらおう。
その金でまた別の本を買う。他店で売ったり買ったり、毎日何をやってることやら。でも、店から店へぐるぐる本を回すことで我々の商売が成り立っている一面もあるのだ。
a0163227_322566.jpg

店頭に見たこともないきれいな本があったので自然と手が伸びた。小川和佑『立原道造研究』(昭52)だ。光沢のある布張りの美麗な函入りだが、中身は普通。特装限定本かと一瞬思ったが、どうやら手製の函をあてがったもののようだ。
古書的にいえば、こういう加工した本はオリジナルに比べ評価が下がる。値段も微妙で少し考えたがその函の誘惑に負けて買ってしまった。元の持主の、本を愛蔵する気持が伝わる温かみのある本だった。
by chirindo-tensyu | 2011-10-23 03:28 | Comments(0)

ブックオフでキレかけた私

ブックオフの主だった店では買取システムが機械化され、データがプリントアウトされて出てくるようになった。店員の書き換えなどによる不正や計算ミスを防ぐのと一層の効率化を計るためであろう。それは評価できるのだが、まさかこのようなトラブルに見舞われようとは・・・。
大阪郊外の某店へ、朝一番に不要書を売りに行ったのである。ここはブックオフの中でも買取値が高く贔屓にしている店舗だ。いつもは10分ほどで査定してくれるのだが20分待っても呼び出しがない。カウンターへ行くと、コンピューターが不調で復旧作業中だがいつ回復するかわからないとのこと。査定自体は人が見るわけだから、金額はもう出ている。だったら速やかにその額を払ってデータ処理は後ですべきではないか。そう言ったのだが、事務上それはできない。今日はお持ち帰りいただくか、預かりの上後日支払いになるという。査定額が低ければあきらめて他店にもっていっただろうが、37冊で3300円というのは結構いい値段だ。他店ではもっと安いかもしれず、重いのをまた持っていくのも面倒だ。
やむをえず引換証をもらって帰ることに。後から売りに来た客らも説明を受けてそのようにしている。みんな、意外とおとなしく納得しているんだな。売った代金をまだ受け取っていないのに「本は棚に並べてしまいますがよろしいですか」といわれるのも面白くない。一人ぐらい「何じゃそりゃー。店長を呼べー!」とか怒鳴りだす客がいてもおかしくないんだが。まあ、近隣の人は翌日でもいつでも来れるとして、私は他県からはるばるやってきたんだぞ。3300円の受け取りのためにまた交通費をかけて来いというのか。機械の故障は店側の責任なのに、どうしてもっと客の立場になって便宜をはかってくれないんだ(怒)!
by chirindo-tensyu | 2011-10-22 15:39 | Comments(4)

栗柯亭木端『狂歌友かがみ』の初版本?発見

数年前に、近松門左衛門の貴重な初版本が旧家から発見されてニュースになったことがある。世間の話題に上るような珍本をいつかこの手で発掘したいものだ。
あちこちから買い取って未整理のままの和本類の分類整理にも着手したが、題箋のはがれたものやくずし文字の読めないものも多く、作業は難航している。
大半は明治以後の謡や浄瑠璃の稽古本でそれほど貴重なものはないはずだが、1冊気になる江戸和本があった。
a0163227_1693512.jpg
a0163227_1694422.jpg

栗柯亭木端『狂歌友かがみ』明和3(1766)年、これはどうだろう。状態はあまり良くないが、ひょっとして博物館級か・・・。
「日本の古書店」サイトで調べてみると、同書が5万円で売られている。状態は書いていないが良いものなのだろう。とすると、私の手元にあるのは並本だからせいぜい1万位か?うーむ、大発見というほどでもなかったな。ただ、そのサイトの出品本には明和4年とあり、年号が1年違う。
吉岡生夫氏作成の「狂歌史年表」にも同書は明和4年刊とある。実際は奥付の翌年に刊行されたという意味なのか。2年にまたがって刊行された2巻本の可能性もあり、そのへんはネットでは調べ切れなかったが再調査の必要があるかもな。
余談ながら、吉岡氏には昔何かの会合でお会いした折、当方の探求書についてご指示をいただいた。その後、狂歌のご研究に進まれたようで何より・・・。
by chirindo-tensyu | 2011-10-21 16:09 | Comments(2)

「文化財発掘出土情報」を買っていったドイツ人

別に胸騒ぎがしたわけではないが、発送の仕事があるので朝早めに出勤すると、店のシャッターの前にお客さんが待っていた。ドイツ人のカップルで、店はいつ開くかという。10分ほどで開けると応え、急いで発送業務をこなす。
店を開けると、二人で床に山積みの「文化財発掘出土情報」のバックナンバーをよりわけ、40冊ほどお買いあげ。そういえば、昨夕も来てその雑誌を興味深げに見ていたっけ。かなりの量なのでお持ち帰りかと聞くと、そうだが郵便局へ行って自分たちで送るという。なるほど、昨夕は郵便局がもう閉まっていたから、それで今朝来たんだ。でも当店は営業時間がいい加減で、日によっては午後3時頃になって開いたりする。早めに行ってよかった!
この雑誌は全国各地の遺跡の出土物や新発見の情報が満載で考古学の好きな人には面白いと思うのだが、なぜか1冊も売れずずいぶん長く売れ残っていたものだ。それが一気にさばけたということで万々歳。でも、ドイツ人が買っていくとはなあ。当然、日本語が理解できるので、会話も日本語だった。
先日はスペイン人の若い男性がお土産にといってトールキン『指輪物語』全巻を買っていった。外国人の客も増えてきたようで嬉しいことだ。
by chirindo-tensyu | 2011-10-19 19:39 | Comments(2)

古書全般買取

古書全般買取 

(学術&一般書、雑誌、古銭、切手、鉄道用品、美術品、刀剣、CD、DVDなど持込歓迎!)

大量の場合は出張買取!
経験豊富な店主が参上し適切査定・即金でお支払
寺社・大学・公的機関OK!!

まずはお電話をemoticon-0129-call.gif

【智林堂書店】
近鉄奈良駅南へ徒歩5分
もちいどのセンター街内

0742-24-2544
(昼~夕方頃、営業不定)
0742-44-3110
(時間外 8~20時頃)

検索

ブログジャンル