奈良の古本屋・智林堂店主のブログ 古書買取強化中


古書店店主がつづる本と旅に明け暮れる日々..  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  【 智林堂書店 】     (電話)0742-24-2544   近鉄奈良から徒歩5分 もちいどのセンター街内 
by 智林 椰子生(ともばやし やしお)
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隣町からの注文でアマゾンの本を直接届けにいった

アマゾンの取引をしていると、意外な僻地から隣り近所まで日本全国さまざまな場所から注文が舞いこんでくる。この間などは自宅のつい隣町から受注。おそらく発注主は私の自宅などは知らないはずで、電車で数駅も離れた店舗からの発送になると思っているだろう。
自宅からは自転車で5分程度の距離なので、直接届けにいった。ちなみにアマゾンからは一定の送料が支払われるのだが、発送方法については出品者の一存に任されている。なら、直接届けに行こうがかまわないのだ。
送料分を返すのが筋かとも思ったが、それでは割りに合わない。送料の差額による利益を当てこんでいる部分もあり、それならそのまま郵便局から発送したほうが得なのだ。
封筒に「ゆうメール 料金後納便」のシールを貼って相手方のポストに入れておけばわかるまい。そう思って届けにいったのだが、ポストが小さくて入らない! 
やむをえず「お届けものでーす」といって呼鈴を押し、出てきた奥様にお渡しする。
少しやましい気もしたが、往復10分かけて届けにいったということは私自身の労働力の対価も考慮されるべきで、時給1200円(それくらいは欲しい)と見積もると200円になり、送料差額利益分にほぼ相当する。送料がまるごと浮いて得したどころか収支とんとん?
さらに、次はあやめ池駅前のお宅から注文が来た。同駅は通勤途上にあたり、途中下車して届けに行こうかとも考えたが、電車の待ち時間などを含め少なくとも30分は時間のロスになる。とすると、やはり労力の対価に見合わないので郵便局から送ることにした。
これに関連して、一日中せどりに費やしているような諸君に一言。君たちは自分自身の人件費をも考えているだろうか。たとえば、2時間かけてせどりをしても買える本がなかったとする。まあそんな日もあるわなと思うなかれ。自身の人件費を最低賃金の時給700円と見積もったら、収穫ゼロどころか、マイナス1400円損していることになるのだ! それくらいなら、コンビニでバイトでもしてた方が確実にプラス利益を得られる分、得ってことになるよね。せどりに行くのに電車を使えば電車代が、マイカーを使ってもガソリン代がかかる。それらを考慮してもなお見合う利益があるのか、よーく考えてもらいたいと思うのだ。
by chirindo-tensyu | 2012-11-30 18:48 | Comments(2)

中河与一『海の旅 山の旅』署名本など

ミイラとりがミイラになるとはこのことか。
手もちの本をアマゾンに出品するため検索してみると、最低値があまりに安い。それで出品するどころか逆に購入してしまい、気づけば同じ本が2冊3冊とたまっていく・・・・・・。もっとも私は店売り業者でもあるので、無理して安値でアマゾンに出さずとも店に出すという選択肢もあるのだ。
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中河与一『海の旅 山の旅』もそんな本だった。とりあえず1冊は店の棚に出し、署名入の秘蔵本はアマゾンでじっくり売ることにした。もっとも本書の署名本はそう珍しくはない。
内容は国内外の紀行文だが、はっきりいって面白くない。名作『天の夕顔』の著者だと思って読んでみたのだが、一読して失望。大体、ペンクラブの代表とかの招待旅行で出かけ、観光名所を案内されて駆け足でめぐる、そんな旅行記は誰が書いても退屈な記述に終始するのは仕方あるまい。
やみくもに旅の熱情に駆られて、充分な資金も計画ももたずに単独で世界へ飛びだしていく。たとえば沢木耕太郎の『深夜特急』のような、そういう若さあふれる本をこそ読みたいと切に願う。
一般的に(あくまで一般論で例外もあるが)、作家がまだ無名に近い頃に書いたような旅行記は読みごたえあるものが多いが、晩年になってからのものは枯れてしまうのは小説や詩歌と同じだね。
by chirindo-tensyu | 2012-11-29 19:23 | Comments(0)

『世界の名著』『日本の名著』の人気巻とは

『世界の名著』の中公バックス版をアマゾンに何冊かピックアップしたところ、翌日までに数件注文が入ったのに驚く。バックス版は従来の函本に比べ装丁面で見劣りはするものの、持ち運びに便利なためか人気があるようだ。この名著シリーズで当店においてよく売れるのは仏教・中国古典関係。大乗仏典なんてもう何十冊売ったことか。ネットでは数学や哲学が好評のようだ。中でもハイデガーは一番人気? 「存在と時間」が1冊にまとまっているのだが読むには骨が折れそう。第1部「時間性をめがける現存在の学的解釈と、存在に対する問いの超越的地平としての時間の説明」章見出しからしてすごい。
『日本の名著』の方は世界に比べてあまり見かけず、古書価もやや高い気がする。特に高いのは三浦梅園などか。当店人気巻は聖徳太子・親鸞など。このシリーズ、大阪の古本市の3冊500円コーナーによく出ていて、調節用に買ったり買わなかったりする。つまり優先的に確保して買うほどでもないけど、ほかに買うものがなければはじめて買うって感じ。この種の函入り本は値段のわりに場所をとるので店に置くのを嫌う業者もあるようだ。
by chirindo-tensyu | 2012-11-27 00:19 | Comments(0)

ビブレ奈良閉店と啓林堂書店のゆくえ、そして家電量販店誘致について

小西通りの大規模店舗ビブレ奈良が20余年の歴史に終止符を打ち、2013年1月20日をもって閉店する。
売上が低迷しているというのがその理由のようであるが、何ともやりきれない話だ。閉店後の跡地の活用も未定だという。そんなことでいいのだろうか?
ビブレはある意味、近鉄奈良駅前の代表的っていうかほとんど唯一の総合商業施設であり、それが消えてなくなる。JR奈良駅前のダイエー閉店以上のショックではないか。
しかし、奈良市民は意外と冷静に受けとめていると報じられている。そうかもしれない。若者向けのテナントが多く、中高年は入りづらい雰囲気があったし、実際私はほとんど利用したことがない。なくなったところで困るわけではないのだ。
残念なのは地階の啓林堂書店。近隣にこれほどの規模を持つ書店は他になく、我々の業界と似ているようで全然ちがう他種業ながら高く評価していたのだが、数年で閉店に追いこまれようとは。
気になるのは閉店後の跡地の利用で、三条通の映画館跡のようにマンションが建つ二の舞だけは避けたい。より魅力ある商業施設を再生し、停滞気味の近鉄奈良駅前の活性化をはかることが望ましい。
私が来てほしいと思うのは、たとえばビックカメラなどの家電量販店。近鉄難波駅前にある店をそのまま奈良にも持ってきてもらえないだろうか。でも、絶対無理だろうね。奈良に来る気があるならもうとっくに来ているはずだし。ブックオフも奈良駅近辺にだけは進出してこない。来ないってことは、要するに商売にならないことが最初からみんなわかってるんだろうね。

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by chirindo-tensyu | 2012-11-25 18:44 | Comments(0)

講談社世界文学全集エリオット『ミドルマーチ』は別格扱い

この頃毎週のように当店に現れるせどり君。均一台に新たに補充した本のみをゆっくり検索してまとめ買いしていく。ちょっと話しかけてみようかと思うのだが、明らかにそれを嫌がっている態度なので何も話さない。セドラーと正体を悟られたくないようだ。もうバレバレなんだけどね。
百円でもなかなか売れない文学全集のような本まで買っていってくれるので、ある意味ありがたい客だ。
アマゾンで検索してみると、文学全集でもなるほど高値がついているものもある。出品数も意外と少ない。みんな出しても売れないとわかってるのかな。でもネットで買いたい人もいるはずで、これは参入の余地があると確信。少しレアそうなやつを選んで出してみる。
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たとえば講談社文学全集版ジョージ・エリオット『ミドル・マーチ』全2巻、これなんかは他では読みにくく同社の文芸文庫から復刊されたが、それでも高値がついている。私は読んだことないが、女流作家の最高傑作とまで言われる作品らしい。
同社の文学全集にはメレディスの『エゴイスト』など、おやおやこんなものがと思うような隠れた名作が収録されている。
最終巻『世界詩集』もアンソロジーとしてよくまとまっている。
文学全集は出たときはそれぞれ同じ定価であっても、古書価は巻によって大差が生じる。上記の特定巻はブックオフとかで安く出ていたら、拾っておくべきだろう。

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by chirindo-tensyu | 2012-11-23 14:38 | Comments(0)

アマゾンの宛名書きミスによる遅延で評価が下がる

アマゾンで注文が来ると、画面から納品書を印刷できるようになっている。宛名ラベル用の発送先も「様付き」で表示されて出てくるなどなかなか便利な機能だ。ヤフオクの取引にくらべると至れり尽くせりで、ずいぶん楽だと思う。
以前はいちいちプリントしていたが、最近は重要なもの以外は省略し、手書きの領収証ないし簡単な納品書を同封するようになった。理由はやはり紙とインクの消耗が激しく、コストがかかること。それに短時間に消費される膨大な紙の束を見ていると、環境保護の観点からも無神経ではいられない。
宛名もラベルを印刷せずに画面から書き写す。しかし、1件住所を書き間違えて発送してしまったらしく、しばらくしてから宛先不明で戻ってきた。急いで正しい住所に書き直して再発送したが、アマゾンで定められた期限内には間にあわなかった。
相手方からは「遅れて残念だったけどまた利用したい」との評価が届く。5段階の3の評価だった。1や2もやむをえないと覚悟していたので救われた心境。でもまた全体のパーセンテージが下がってしまう。あまり気にしているとノイローゼになってしまいそうだが、今回のようなケアレスミスは避けたいものだ。
それにしても住所を書き写すのもなかなか大変だ。例えば「何だヶ谷区何だヶ谷1-2-3何だヶ谷マンション・・・・・・」とあったとする。同じ文字の繰り返しに、つい真ん中の町名の何だヶ谷を飛ばしてしまう。すると、もう届かない!
転写してから、もう一度見直す癖をつけるようにしよう。
by chirindo-tensyu | 2012-11-21 18:55 | Comments(0)

古本屋は売りも買いも厳しい現況

地元の古本市場恒例の2冊百円青空市に参加。安いのはいいのだが、内容もそれなりで買えるものがない。困った、困った。ネット専業のK堂さんも来ていたので少し立ち話。
SEO対策の成果で結構買取広告の反響はあるものの中小口の買物が多いという。メール査定で遠方の他県からの打診もあるというから大したものだ。ただ、精一杯の買取額を提示しても納得いただけないケースもあるとのことで、これは同業者共通の悩みでもあるようだ。
何しろ昔と違って今は厳しい。アマゾンなどで安値がついているものは評価しようにもそれなりの買取値になるわけで、その辺が新刊の値段で買われたお客さんにわかってもらえないことも。
古本市場のセールでは結局、義理的に文庫など6冊買っただけで後にする。
自店では持込が2件あった。まずは『渡辺武著作集』1点。浅学にして、私の知らない著者かつ書物。目次を一瞥して薬学・科学畑の人かと見当をつける。不得手の分野なので買取を断ろうかと迷ったが、正倉院関連の記事もあるのをみて適当な値を告げる。しかしご満足いただけず、お持ち帰りとなる。
2件目はホーキングの宇宙論や少し古い芭蕉研究書関連など1袋分。買値を告げると、当店で買ったのもあるのに安いといわれる。でもそれはお客さんの勘違いで同じ通りにある他店で買われたもののようなので、その旨告げてその店へ行ってもらう。ホーキングなどは値段にならないことも申し添えたが、「逆にこっちの方が値打ちあるのかなと」。その段階で、お客さんとの評価がすでに食い違っているのである。
芭蕉関連の研究書も、『奥の細道』の原本が発見された頃をピークに続々と刊行されたが、ブームが去ってしまうと古書価も暴落するのは周知のとおり。類書が山ほどある関連書は、山頭火や良寛がそうであるように意外と安いものである。
自店への持込というのはネット業者にはない強みのはずだが、結局それも生かしきれず、収穫のない一日となった。いやー、売るのも買うのも厳しいっすね。
by chirindo-tensyu | 2012-11-19 19:25 | Comments(0)

ヤフオクで奈良・仏像・鉄道関連古書やカラーブックスを大量落札

その日の夜、食事を済ませると気合を入れてパソコンに向った。ヤフーオークションに落札したい本が同じ出品者から大量出品されていたからで、どんなものかというと・・・・・・。
  カラーブックス(奈良・京都関連)30冊
  仏像関連11冊
  正倉院関連7冊
  古代遺跡関連7冊
  日本酒関連10冊
  鉄道関連11冊
  神奈川関連23冊
  雅楽関連7冊
などなど。これらの組物がすべて300円スタートなのだ! もちろん、オークションだから競りあがっていくのだが、1000円以上になっても買いたいものもあり、ひょっとして最低値近辺で買えるのではという期待もあって参加してみた。
複数のかけもち入札というのは将棋の多面指しのように、即座に判断を下していかねばならない。人気のあるものはすぐに高値更新されるから再入札するわけだが、熱くなりすぎると高値づかみをしてしまう。買えればよいというものではない。どこで降りるか、その見きわめも大切だ。
結局ほとんどの本をそこそこの値段で落札でき、安堵の溜息をついた。計20点、126冊もの大量落札となる。ただし、雅楽関連だけは買いのがした。『東洋の楽器とその歴史』など貴重な古書も含まれていたのでもう少し上値を追ってもよかったが、迷っているうちに時間切れ。ただ、あまり状態はよくなさそうだったのでそれで正解だったかも。
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神奈川関連本には戸川幸夫の珍しい新書版小説『ヨコハマ』がひっそり混じっていた。こういうのも組物ならではの醍醐味。

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by chirindo-tensyu | 2012-11-16 18:33 | Comments(0)

本のカバー帯も偽装の時代になりゆくのか

必要あって「日本の古本屋」で平畑静塔『天狼の古典』(昭和56)を調べると、3店ほど出品があり、それぞれ付属品の表示が異なる。
 A店 カバー帯
 B店 カバー
 C店 カバー偽装帯
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本書はもともとカバーに宣伝用の帯が刷りこんであり、外見は帯があるように見える。パラフィンでもかけてあれば帯付と誤認しても仕方ない。A店の帯というのは見間違いか、それともさらに別の帯が付いているのか。
C店の偽装帯というのは言い得て妙。ただ、偽装っていうと偽装工作とかうさんくさくマイナスのイメージがつきまとう。もっと上品な表現はないものか。
この「贋帯」のついたカバー、近年の本では探せば結構ある。考えてみれば帯を別に用意して後からかけなおすよりカバーに印刷してしまった方がよほど効率的だ。帯というのは損傷しやすいしね。洋書のペーパーバックにも表紙に帯や宣伝文を刷りこんだものがある。
ただ、帯付にこだわって古書を集めてきた身とすれば、こういうのは邪道のようで、帯なしで完本といわれてもどこか割り切れなさが残るのだが。
by chirindo-tensyu | 2012-11-14 19:00 | Comments(0)

ディック・ブルーナの切手帳などをヤフオクに出品

いつか何とかしようと思いつつ放置したままの紙モノ類が何十函もある。切符なども出すように鉄道マニアの客からせっつかれているのだが、本の売買で手一杯でなかなか整理が追いつかない。
とりあえず換金性の高そうな切手類を少し整理し、ヤフオクに出すことにした。
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ディック・ブルーナの切手帳は額面4000円分の切手をアルバムに収めたもの。それが郵便局の当時売価が7600円とは商魂たくましい。でも、切手マニアというよりブルーナの愛好家にもてはやされそうな収集品だ。
他に郵趣グッズ山積しているが、少しづつ出していこう。
ゆうメールの大量発送を料金別納便に切り替えたので手持ちの切手の使い道が縮まったこともあり、当店でも額面割れ記念切手を販売することにした。当面のレートは90%で様子見。近鉄奈良駅周辺の金券ショップでは95%前後だからかなりお買い得。
ヤフオクで売りさばいてもいいが落札相場はほとんど80%台後半での取り引きだし、ヤフーに5%以上手数料をもっていかれるのも痛い。ただ、そのままずっと持っているよりは多少損をしてでも手っとり早く換金した方がいいとも思える。

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by chirindo-tensyu | 2012-11-12 19:23 | Comments(0)

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