奈良の古本屋・智林堂店主のブログ 古書買取強化中


古書店店主がつづる本と旅に明け暮れる日々..  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  【 智林堂書店 】     (電話)0742-24-2544   近鉄奈良から徒歩5分 もちいどのセンター街内 
by 智林 椰子生(ともばやし やしお)
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海外で迎えた新年とカウントダウンの想い出

海外で新年を迎える、というパターンが多い。
ニュージーランドへ行ったときは初めて飛行機の中で年を越した。皆が寝静まっている時間帯だったが、起きている人にだけシャンパン、いや正確には現地産の発泡ワインがふるまわれた。新年の儀式といえば結局それだけ。クライストチャーチ大聖堂へは行ったが、教会の場合は初詣とは言えないだろうな。
海外の元旦はいたって静かなものである。欧米ではクリスマスに、中国などでは旧正月に盛大に祝うから、日本のように初詣の参拝客や親戚への挨拶まわりなどでごったがえすことはない。
25日と26日を境目に、わが国ではクリスマスムード一色から正月モードに切り替わる。この変わり身の素早さにはいつもながら驚かされる。商店のディスプレイなどあっという間に一変してるしな。アジアのほかの国々では、1月になってもクリスマスの装飾のままのところが多いというのに。
記念すべき2000年のカウントダウンの時は、ミャンマーのカローという山奥の町で一人で迎えた。少しいいホテルに泊まり、衛星テレビで日本のニュースを見ていた。東京の僧上寺かどこかが映し出され、レポーターや参拝客が興奮した様子で時計の針が変わるのを待っている。でも、ミャンマーにいる私の時間はまだ数時間前なのだ。みんな新年を迎えても私は迎えていない・・・。そう思ったら白けて急に熱がさめてしまった。場所によって時間や日付もちがうのなら、カウントダウンなんて意味はないのかもしれない。
ともあれ、多少時間差はあるにせよ新しい年はやってくる。皆さん、よいお年を。
by chirindo-tensyu | 2011-12-26 16:10 | Comments(0)

ヤフオクは終ったものの・・・。

旅の10日くらい前にはヤフオクの出品はすべて終了するように心がけている。あまりぎりぎりまでやると、中には連絡・支払いの遅い客がいてやきもきさせられるからだ。最悪なのは高値に釣りあげたあげく連絡なしのケース。当方としては一定期間待って次点繰上げの措置などをおこなわなければならず、といって行き違いに代金が振りこまれていたりしたらややこしくなり、精神的負担になることはなはだしい。
幸い今回最終日はほとんどが常連さんで円滑に取引が遂行し、すべての業務を無事終えることができた。
しかし、ヤフオクを終えると肩の荷は下りたが店番のほかに店ではやることがなくてしょうがない。あまりに暇なものだから、詩人N氏に頼まれていた紀行文の原稿も店番の合間に一気に書きあげてしまった。4月締切というのに、もうできてどうする。でも、十数枚程度の原稿なら1週間もあれば書けるでしょう、普通。
まだ最終的な字数調整は済んでいないが、もし私の身に万一のことがあったら、遺稿としてそのまま誌上に発表していただきたい。ちりんちゃんか誰かに、原稿のデータの保存場所と取り出し方を知らせておかねば・・・。
by chirindo-tensyu | 2011-12-23 20:13 | Comments(2)

東ヨーロッパの言語辞典やコイン、タイプライターを入手

光は東欧より――。さる経済学者宅へ蔵書大処分の意向を受けて参上。今回は第一段階で、レーニン全集、マルクス・エンゲルス全集、軽い小説類など。ただレーニンは函欠、マルエンにいたっては途中巻ぬけの不揃い。これでは売り物にならない。美本揃いだったとしても安いんだ、この手のは今。奥にある経済学の専門書を欲しかったが、まだ整理がつかないとのこと。
嬉しかったのはポーランド、ハンガリー、ルーマニアなど私好みの東欧諸国語の対英辞書が各種あったことで、どれほどの価値があるかは疑問だが、売れなくても自分が使うから(ほんとかよ!)それでいいのだ。
欧州と旧ソ連のコインを収めたホルダーも2冊。今はなき偉大なるドイツマルク、オーストリアシリングの硬貨などを眺めていると、ユーロ導入前に巡ったときの懐かしさがこみあげてくる。スイスフランは現行貨だからいずれ旅行の折に使えるな、などと考えてしまうのはちょっとセコいか。でも、そういうのも役得だ。
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分離前のチェコ・スロヴァキアの地図も。当然まだ国境線はない。これは貴重品。売らずにしまっておこう・・・。ちなみに私は独立後の両国へ2度づつ訪れた。合せ鏡のような国々であったが、どこかが合わなかったのだろう。
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ポーランドの詩人のアンソロジーに、やや稚拙なイラストが微笑ましいソ連版6ヶ国語会話集。後者のホテルのドアマンの絵が、笑っているのに厳つくて怖そうに見えるのはやっぱり社会主義国だなあ。
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古いけどまだまだ使えそうなタイプライターも2台、スペイン製英字用とスイス製ロシア文字用(!)などもいただき、まずまずの収穫だった。
by chirindo-tensyu | 2011-12-20 19:21 | Comments(0)

今度出る詩と紀行文の雑誌の原稿を頼まれた

現在多方面で活躍中の詩人N氏がご来店、今度詩と紀行文の雑誌を創刊するので、この私にも紀行文を書いてほしいという。思いがけないことで驚いたが引きうけてしまった。もともと文章を書くのは好きで、あちこちに雑文を書き散らしていた時期もあったのだが・・・。原稿用紙換算で10枚から15枚位というので、「手書きの原稿でもいいですか」と訊いてしまったが、それはちょっと困る、パソコンでデータをいただければとのこと。そりゃそうだろうね。私としても、今さら手書きには戻れないはずなのに。
詳しくは訊かなかったが、詩と紀行文という組み合せはあまり類例がなく、面白い試みなのではないか。詩をつづるのも旅をするのも、精神的な余裕がなければつとまらないという点では一致しているのかもしれない。
今度モロッコ方面に行くのでその紀行文をぜひにということだったが、それはいちはやく当ブログでいつものように発表するつもりだったし、まともに書いていれば15枚では到底足りないだろう。今までの経験をもとに積年温めていたテーマが漠然とあるので、それに沿って何か旅の話を書いてみようと思う。
とっておきのペンネームも考えてあるので、それも使ってみたい。家人に話すと「何それ、やめといて」と一蹴されてしまったが・・・。
by chirindo-tensyu | 2011-12-19 19:34 | Comments(0)

ヤフーオークションは古本界には今後も有望な市場だ

とりあえず来年は7・3でいってみよう。いや、髪の分けめの話ではないよ。ネット対店の売り比率のこと。
だんだんネット売り、といっても当店の場合はほとんどヤフオクだけだが、の占める割合が増えてきて、いまは6・4くらいになっている。今後はさらにネットにシフトする動きが加速しそうだ。
「もっと店を大切にせな」とちりんちゃんから忠告を受け、その意味についても考えてみた。店をできるだけ開けたほうがいいのは自分でもよくわかっている。しかし、売れない、お客さんが増えない事実はどうしようもない。頑張ればそれに比例して売り上げがのびるわけでもないのが店売りのつらいところ。
一方、ネットはせっせと出品すればそれなりの効果は見込め、将来性もある。客の側でも、店に足を運ぶより自宅にいながらにして買いたいというニーズが一層強まっているように思う。店の看板をまもりながら生活を安泰に存続させるためにも、天秤にかけてより売れる方に傾くのもやむをえないことだ。
このディレンマは当店にかぎらず、いま多くの古書店が直面している問題であろう。昔からどこも店売りだけでは厳しく、目録での通信販売をやったりという流れもあった。週に3日しか開かない店、夕方5時頃から開く店、扉を施錠し来客のあったときだけ奥から出て来て対応する店、倉庫と化していて営業実態がない店など、事情を知らない人が見たら何をやっているのかと思う店もあるが、みんな試行錯誤の末にそういう形態に行きついたのだ。
ネットはヤフオクなどのオークション、アマゾンなどの大手代理店、自店ホームページなど様々な方法で売ることができ、今後も有望な市場である事は間違いない。特に何でもありのヤフオクは要注目。私はその無限の可能性に賭けつづけたいと思う。

なお、ここでお知らせ。本年の当店ヤフーオークションは店にさきがけて18日夜をもってすべての出品を終了。店は時間不定ながら27日まで連日営業予定です。
by chirindo-tensyu | 2011-12-18 08:42 | Comments(0)

古本屋が狙う本は同じ 高麗書林版『韓日・日韓辞典』

ひさびさに新大宮のブで単行本均一セール。前々日の下見では血の騒ぐような本は皆無で、今回は見送ろうかとも思ったが、せっかくの機会だしお祭り気分で参加してみた。
開店10分前にいくと、既に数人並んでいる。おなじみ同業バタフライ氏の姿もあった。
「欲しいのが、2冊くらいある」という。
「歴史ものですか」とさぐりを入れると、
「誰も買わないような本」とはぐらかされた。
「自分が欲しいと思う本は、ほかの人も欲しがるものですよ」
他の並び客の手前もあって、後は世間話に転じているうちにオープン。さっと走って手にしたのが高麗書林『韓日辞典』『日韓辞典』だったが・・・。バタフライ氏がまさに狙っていた2冊だとわかり、「これはあげますよ」とまず日韓を譲り、惜しかったが「これも」と韓日も渡した。今度かちあった時にはこっちが譲ってもらおう・・・。家族ぐるみのつきあいがなければ、同業者同士でも普通そういうことはないのだが。
棚の近くにあった『語学王モンゴル語』は確保。これこそ誰が買うんだか。
他に迷いながらも、『カナダ銀行史』『神道祭祀』などを購入。今回はこの手の専門書が少なく不調だった。ブも最近は賢くなって、高額の単行本は豪華本に分類を変えて安売りしなくなったことも大きい。
『新版古寺巡礼 奈良』シリーズは当方は東大寺を、バタフライ氏は西大寺を、とそれぞれの拠点の場所にあわせてうまく頒けあえたのは幸いだった。
by chirindo-tensyu | 2011-12-16 20:12 | Comments(0)

買いのがした『モロッコ建築の中のイスラム美術』

また、ヤフオクでやられてしまった。『モロッコ建築の中のイスラム美術』全2冊という洋書が安値で出ていたのでチェック。ふだんはリサイクル家電などを出している業者の出品物にまぎれこんでいた本で、こういうのは狙い目。気づく人は少ないだろう。実際、当日夜になっても入札者はゼロのまま。これは楽勝で落札か。念のため2番札を入れ早々に就寝したのだが、翌朝見ると100円差で誰かに持っていかれてた! もう一人、虎視眈々と狙っている人がいたとは・・・。まあ、あきらめのつく本ではある。どんな内容かよくわからなかったし、手にとって見れないもどかしさはあった。負け惜しみではないが、現物を見たらそれほど興味がもてなかったかも。どうしても欲しい本ではないかぎり、深追いは禁物だ。
一方、このところ贔屓にしている例のショップからは『世界の銀行券』『世界の貨幣』『木下杢太郎画集 紀行篇』などを落札することができた。澁澤龍彦『東西不思議物語』初版帯付も買えた。本書は藤本蒼の装丁になるもので、本文中にも挿絵が豊富で楽しい。以前ヤフオクで一度手放したが再入手がかなった。
しかし、こんなに買ってばかりで大丈夫なのか?
by chirindo-tensyu | 2011-12-16 08:10 | Comments(0)

ひさびさに戦前古書の紹介『日本民族 雄飛五大洲』

さて、今回は当店在庫から比較的珍しい本を。こういう貴重書や新着本の紹介をもっとまめにやったほうが古本屋らしくていいのかも・・・。
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梁瀬春雄編『日本民族 雄飛五大州』奈良新聞社(昭15)。和綴じ横長の大判豪華本。
五大洲とは世界5大陸の意味だろう。何とも大きく出たものだ。当局はまさか本気で全世界征服を夢見ていたわけではあるまいが。内容は古代遣隋・遣唐使から満州建国にいたるまでの対外交渉史ならびに邦人の海外のまさに「雄飛」活躍録。ほとんど自国に都合の良いことしか書いていないのだが、写真図版も豊富で中南米の移民開拓史などなかなか興味深い。
発行元は奈良新聞社となっているが、これは名前を借りているだけで奈良とは直接関係ない。同書は全国各地の新聞社などを通じて頒布されたもののようだ。定価は25円、当時としては破格の高値でそうは売れなかったろう。何しろ普通の単行本が2、3円の時代。そういう意味では、稀有な珍本なのである。
by chirindo-tensyu | 2011-12-12 15:49 | Comments(0)

旅のフランス語は書物より現地実践で学べ

今度、エールフランスのパリ経由便でモロッコ方面へ行くことになった。パリで1泊して翌日カサブランカへ向かう。時差の関係でパリ乗継ぎ同日着も可能だが、「長くなりすぎる一日」を嫌ってそういうプランにした。パリでは、セーヌ河岸の古本屋をひやかしたり、ビストロでエスカルゴを喰ったりするくらいの時間はあろう。
モロッコではアラビア語が公用語だがフランス語も第2言語となっている。フランス語を少し復習しておこうと思ってネットで『旅で入門 フランス語』という本を買ったのだが、よく見ると自店の棚に同じものがあった。全くアホだ。しかも本書は別売りカセットと併用するのが前提となっていてどうも使いにくい。他の本にすりゃよかったな。でも、旅の語学に関しては本を読むより現地実践で学んでいくほうが手っとり早い。直説法半過去とかまともに文法に取り組むと、外国へ行くのが苦痛になってくるからそれはやめた方がよい。
フランス人は気位が高く、英語で話しかけてもフランス語で返事が返ってきたという話を旅行者からよくきく。英語を知っていても話したがらないのだ。
でも、もっと悲しいのはフランス語で話しかけても英語で返事が返ってくること。こちらの語学力の乏しさをはじめから見すかされているのだ。もっとも、早口のフランス語で返されてもわからないのだが。
私の経験ではルクセンブルク・ベルギー・フランスの田舎などでは当方のつたないフランス語にも一生懸命耳をかたむけ、合わせようとしてくれる。パリではやはりその点、手厳しいのかもしれない。英語が通じるなら、無理にフランス語を使う必要はないだろう。
中近東やおそらくモロッコでは、英語はだめだがフランス語は話せるという人も多い。移動中の列車内などで妙齢の婦人に流暢なフランス語で話しかけられたりすることもある。そういうときのために、最低限の会話でも意思疎通ができるようにしておきたいのだが・・。
by chirindo-tensyu | 2011-12-11 15:36 | Comments(0)

古本屋が電話帳に広告を載せる時代ではもうないのだ

NTTの電話帳タウンページって、みんなまだ使ってるのかな? 当店は6年目にして、来年度からの広告の掲載を打ち切ることにした。やめるとなると、NTTは意外としつこい。、勧誘の電話が何度かかかってきて、ネット版タウンページにでもとか、せめて太文字の2行広告でもというが、すべてお断り。ある程度地元に定着し、認知されたらそれ以上あえて宣伝は必要ないとの見方もあるが、本来の業務とは無関係なセールスがあまりに多いのに疲れたせいもある。それにもう、紙の電話帳に頼る時代ではないのだ。
すでに迎えつつある冬の時代、来客氷河期に備えて、当店ではあらゆる経費の見直しおよび削減をはかっている。電話じたいが不要で時代遅れという気もしていて、近い将来廃止するかもしれない。ちなみにネットは光回線なので、電話がなくてもいけるはずだが・・・。
一方、毎年どうしようかと思うのが火災保険料だが、これはやっぱり切りつめるわけにはいくまい。もし、当店には責任のない類焼などによって一切が燃えたとして、何も補償がないとすると大打撃である。当店では少額住宅保険というのに加入しているが、他店ではどうしているのだろうか。
by chirindo-tensyu | 2011-12-09 18:43 | Comments(0)

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