奈良の古本屋・智林堂店主のブログ 古書買取強化中


古書店店主がつづる本と旅に明け暮れる日々..  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  【 智林堂書店 】     (電話)0742-24-2544   近鉄奈良から徒歩5分 もちいどのセンター街内 
by 智林 椰子生(ともばやし やしお)
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主顕節前夜祭?でスペインの美少女を撮りまくる

日が暮れはじめると、麓の方からざわめきが聞えてきた。
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楽団と山車が練り歩いてくる。山車の美少女たちは黒子とともにしきりに菓子をばらまき、それをめあてに子供らが群がってくる。
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終点のスペイン広場へさしかかる頃には群衆の興奮は最高潮に達し、その渦にのみこまれながら、写真を撮りまくる。報道関係のような人物はいなかったから、地元のほんのささやかな祭なのだろう。翌日はスペインの祝日主顕節なので、その前夜祭かもしれない。ふらりと旅行中に、偶然にもいきあわせるとは。
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美少女のとびっきりの笑顔を見おさめたら、ビールで打ち上げだ! 広場のバーはすでに先客であふれていて、主人も応対におおわらわ。奥のカウンターのガラスケースには烏賊などのタパスが並ぶのが見え、その周囲は常連らしき客で占められている。タパスも欲しいなと思ったが、よそ者は頃合を見て硬貨を投げ出し、「ウナ・セルべサ!」(生ビール一杯)と叫ぶのが精いっぱい。店内は立錐の余地もないので外で飲む。うまい具合に窓の桟があり、すでに先客の空瓶やグラスが並んでいるのでそれにならう。
群衆の騒ぎが静まってからレストランへ行き、遅い夕食にありつけた。イベリコ豚のフィレ肉ステーキ。
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血のように濃い赤ワインは、一仕事終えた(何の仕事をだ?)後の身に沁みわたるようだった。
by chirindo-tensyu | 2012-01-30 19:18 | スペイン | Comments(0)

アンダルシアの白い村カサレスへ

風光明媚なアンダルシア地方は旅人を魅してやまない。素朴な村々をじっくり見てまわりたいところだが、あいにく急ぎの旅、1泊するならと白羽の矢を立てたのがカサレス。
地中海沿岸のエステポーナまでバスで出て、タクシーで向かう。カサレス行のバスは日に2本しかなく、最終便はすでに出た後だった。
車は寂しくて怖いような山の中へ入っていく。はっとするような白い集落が眼下に現われたかと思うと、山道を迂回して村へ到着。
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まずは宿の確保だが、ここではほとんど選択の余地はない。やや高台にあるペンションのようなホテル「カサレス」に泊まる。
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こじんまりした部屋が60ユーロ、窓からの眺めは絶景だが、高所恐怖症の人はやめておいたほうがいいだろう。部屋の鍵とは別に表門の鍵も渡され、常に施錠するように言われる。ちょっと自分の家という感覚だね。
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村は高低差が激しく、細い石畳の道がうねっていてモロッコでまわった迷宮都市を想起させるが、人が少ないのは落ち着ける。旅行客の姿もほとんど見られず、悠然とした日常の時間が流れているのだった。
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ただ、中心部の小さなスペイン広場は飾りつけがなされ若者たちで賑わっている。警官の姿も見られ、少し張りつめたような空気もあったが、それが何を意味するかはその時は知るよしもなかった。
by chirindo-tensyu | 2012-01-29 09:40 | スペイン | Comments(0)

ジブラルタルの岩山めぐり

未明、愛用のカメラのレンズが割れる夢をみた。起きると慌ててレンズを確かめたが異常はない。外には朝靄につつまれたジブラルタルの岩山があった。シャッターも難なくきれた。
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ところが、ホテルを出るときに回転扉のガラスが割れているのに気づいた。昨夜まぬけな酔客がガラスと気づかずにぶちあたったものだろう。夢の暗示はこのことだったのか・・・。こういう不思議な感覚にささえられて、無事旅を続けられているような気がする。
さて、ジブラルタルへ再入国すると岩山をめざす。
楽してロープウェイを使ったが、歩いて登れば1時間はかかったろう。展望台で景色に見とれていると、背後からカメラの紐を引っぱられた。すわ、ひったくりか!と振り返ると、相手は何と子猿。この岩山には野生の猿が棲みついているのだった。むかし小豆島の寒霞渓で猿に菓子を奪われたことを思い出した。
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かなたにうっすら見えるのはアフリカ大陸ではあるまいか。
頂上から尾根伝いに歩いていったが、意外と広い。途中のオハラ発電所で小休止をかねて見学。それにしても、港に飛行場に発電所まで持ち備えているとは、イギリスの属領というよりひとつの国家をなしているに等しい。もっとも、農産物はほとんど採れず輸入に頼らざるをえまいが。
洞窟や城塞もあるということだったが、歩きつかれた。坂を下りてスペインに戻ることにしよう。
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そうそう、せっかくイギリスに来たのだから町のパブでビールくらいは飲んでおかねば・・・。
by chirindo-tensyu | 2012-01-28 14:24 | イギリス | Comments(0)

そしてスペインからイギリスまで歩いていった

地中海を眼下にバスは山道を走る。スペインはバス代が安い。1時間走っても2ユーロほど。途中、風力発電の風車が見えたが回っていない。風はないようだ。
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海岸の町ラ・リネアは秋のよそおい。ここからさらに歩いてイギリスまで行った、と言ったら嘘だあと思うだろう。でも、本当なのだ。この先、ジブラルタル半島はイギリス領となっており、車でも徒歩でもいける。
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ちゃんと国境があり、略式ながら入国審査も。私はまだイギリス本土へは行ったことがないので、新たなる訪問国にカウント。
国境を越えると、唖然とするような光景が・・・。
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空港の滑走路を平然と人が横切り、自転車が走っている。国土の面積が狭く、飛行機の発着が極端に少ないので一般道路と共有しているのだ。
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町は当然ながら、英語の看板があふれイギリスそのものの世界。通貨はポンド。とりあえず小額を両替しておく。
ジブラルタルには数軒のホテルがある。案内所でもらったリストをたよりにまず中級クラスを2軒あたるが、値の割にあまりに安っぽい宿で退散。
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残るは崖にはりついたロック・ホテルで私好みの立地条件でもあったが、プライスリストの175ポンドから朝食別というのを見て考えこんでしまった。朝食は18ポンド、ありえん物価だ。4つ星でこの値は高すぎる・・・。
ラ・リネアに高級そうなホテルが1軒あったのを思い出し、一旦スペインに戻って明日出直すことに。これは賢明な判断であった。ラ・リネアのアスル・ホテルは立派な外観から100ユーロはすると踏んでいたが、59からという安さだった。69ユーロの海側の部屋を確保。眺望テラス付・朝食付でこの値はお得。同じ4つ星でも、ジブラルタルの3分の1で泊まれたのであった。
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ただ、ここのホテルの夕食は失敗だった。メニューは10ユーロ均一のチョイスセットしかなく、前菜にスパゲッティー、主菜に鱈のクリームソース添え、デザートにチョコレート・ムースを選んだ。しかし、麺は茹ですぎ、菓子は甘すぎ。これならジブラルタルでイギリス料理でも食っておけばよかったなあー。
by chirindo-tensyu | 2012-01-27 14:49 | イギリス | Comments(0)

ジブラルタル海峡を越えてスペインのタリファ港へ上陸

タンジェは風情のある港町であった。
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港の近くには廃止になった旧駅舎が。フェリーと乗りついで鉄道を利用するには便利だったのに、なぜ移設したのだろう。今頃になって建設に着手したカサブランカの路面電車といい、モロッコの鉄道事情はよくわからない。
今日はいよいよ海峡を越えてスペインへ向かう。のんびり歩いて港へ行くと、次のフェリーの出航10分前。窓口の女が「早く、早く!」とせきたてる。急いでチケットを買い、乗り場へ走る。その前に出国手続きだ。役員がもたついているので、今度は私が「早く、早く」とせっつく。桟橋まで猛ダッシュ。間に合った! でも、案ずることはなかった。車などの積み込みがまだ終わっておらず、実際に出たのはその30分後。
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アフリカ大陸よさらば・・・。船内の売店で、使い余したモロッコの通貨でビールを買おうとしたらユーロしか使えないとのこと。ユーロは持っているがあきらめる。どうせスペインに着いたら、いくらでも飲めるのだ。海面には我々を歓迎してくれているのか、海豚が飛び跳ねるのが見えた。高速船は40分後には対岸スペインのタリファへ入港。あっけないほどの短い船旅であった。
タリファはきれいな町だった。ここには乞食も怪しげな日本語で話しかけてくる輩もいない。文明国へ来た!エジプトから紅海を渡ってヨルダンへ入国したときもそう思ったものだった。観光案内所では親切な女性がバスの時間表と地図をくれた。これもモロッコでは考えられないサービスだね。
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ラ・リネア行バスの待ち時間にスーパーへ寄る。ここではアルコールが一般の棚に正々堂々と置かれてある。モロッコのスーパーのリカーショップは、レンタルビデオ屋のアダルトコーナーのように、片隅にひっそりあったっけ。とりあえず缶ビールを購入。外へ出ると、まぶしいほどの青空の下に白塗りのベンチがある。
50ヶ国めの海外新入国を祝し、50セントの缶ビールで乾杯!
by chirindo-tensyu | 2012-01-26 12:50 | スペイン | Comments(0)

タンジェの5つ星ホテルでアフリカ料理のクスクスを賞味

フロントではスペイン語の会話が飛びかい、もうヨーロッパが近いことを予感させた。
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モロッコ最後の夜は5つ星ホテル「エル・ミンザ」に投宿。部屋からは海が眺められる。1435ディラハム。部屋へ案内してくれたボーイは、プライドがあるのか差しだした5ディラハム硬貨を受け取ろうとはしない。
「これって1ユーロの半分だぜ」
「・・・・・・」今までチップはそれでとおして来たのだが。ユーロの紙幣をぽんとはずむヨーロッパからの上客もいるのかも。でも、頼んでない軽い荷物をエレベーターで運んだだけで1ユーロは、そりゃないぜとも思う。
気をわるくしたわけではなさそうで、後で入口で会ったときにいいレストランはないかと訊くと、別の男に案内させてくれた。行ってみたが、暗そうな店でどうもピンとこない。結局、ホテルの中で夕食を摂ることに。
レストランは2つあり、西洋料理店は白人のウェーターが、モロッコ料理は民族衣裳を着たいかにもそれっぽい黒人が応対している。後者「エル・コルサン」の方へ惹かれるようにいく。
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私のほかには白人の若い女性二人連れと、流暢なフランス語を話す太っちょの女の客が一人。外国人にせよ女性が単独で食事をしている光景というのは、他の地方ではついぞ見かけなかった。この点でも、開けた街なのかと思う。
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料理はアフリカらしいものをとクスクスを注文。とろけるような骨付仔羊と7種の野菜入りで、これは絶品だった。野菜味と辛口のいずれかのスープに浸して食べる。赤ワインのカベルネ・プレジデントも、欧州産と比べて遜色のない味。値は張るが、さすがは5つ星ホテルだ。
余談ながら地元・奈良の三条通にかつてその名も「クスクス」というアフリカ料理店があった。メニューにはホロホロ鳥のステーキなどもあり、ものめずらしく贔屓にしていたのだが・・・。今となっては知る人も少ないだろう。クスクスは日本人好みの味でもあり、どこかで機会があったら試してほしい。
by chirindo-tensyu | 2012-01-25 08:51 | モロッコ | Comments(0)

メクネス新旧市街の人間模様

メクネスの新市街の銀行で唖然とした。昨日ここで日本円の両替をしたばかりなのに、今日はできないという。やりたくないだけじゃないのか・・・。
泊まったホテルでは機械の故障のためにカード決済ができなかった。それは計算外でたちまち現金が足りなくなったので、両替の必要に迫られたのだが・・・。この国では時に思いがけないことが起る。
旧市街へ行くためタクシーに乗る。神経質そうな運転手で、「フェルメ・ドゥースマン!(そっと閉めて)」と注意される。気が立っていて、つい勢いあまってしまったかな。こんな言葉でも、フランス語だと鳥のさえずりのように聞えるから不思議だ。幸い両替は旧市街の他行で難なくできた。
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メクネスのメディナはわかりやすい。フェズの大迷宮と格闘してきた身には楽勝だ。しかし、面白みには欠ける。人の密集する場所はとかく疲れる。早々に切り上げ、新市街へ戻る。
「ラ・クポル」という酒場に入ってみた。ビールは14からと庶民的な値段。すでに先客が二人いて、テーブルの前に2、3本並んでいる。私は2本で引き上げ、列車の待ち時間に駅前の食堂へ。ここでも肉団子のタジンを頼んだが、味はどうということはなかった。
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列車は例によって30分ほど遅れて入線。モロッコとしては最終目的地のタンジェへ着いたのは日没前であった。
by chirindo-tensyu | 2012-01-24 17:49 | モロッコ | Comments(0)

世界遺産ヴォルビリス遺跡を満喫

歴史的遺跡は遠くから望み見ることによってのみ初めて遺跡たりうる――なんて思ったりもするのだが、やっぱり行ってみた。ヴォルビリス遺跡。ローマ帝国の遺跡としては円型劇場もなくやや小規模だが、ここはまだ荒らされていない。とにかく周囲に何もない。じっくり古代との対話に浸りたい人にはおすすめだ。
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モザイク画もしっかり残っている。水をかけるとより鮮明に映えてくるそうだ。雨あがりに行くのが最高だが、そのチャンスはめったにないに違いない。
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遺跡の中には涸れ川がある。入っていったら番犬アヌビスに吠えられた。
夕陽に間に合うように帰る。待たせていたタクシーで名残り惜しそうに去る訪問者もいたが、私は部屋へ戻ってからもまだ遺跡を見れるのだ。泊り客ならではの特権だね。
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牛たちもねぐらへ帰る。
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羊たちも帰る。ホテルの向かいが羊飼いの家だったとは・・・。
夕陽はあっけなかった。夕食前にホテルのバーへ行くと暖炉がともっている。ビールを頼むと、飲みほしたころにサービスの豆とチーズを持ってきた。もう一杯頼まざるをえないではないか・・・。
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今夜は焼肉とワインもランクをあげてカベルネで乾杯。
by chirindo-tensyu | 2012-01-23 17:30 | モロッコ | Comments(0)

聖地ムーレイ・イドリスとタジンの昼食

あきらかに異国の町なのに、なぜか日本の湯治場にでも来たような親しみを覚えた。聖地という言葉が独り歩きして特別な地域のように錯覚してしまうが、ムーレイ・イドリスの町並みの雰囲気は下町のそれであった。
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中心のモスクにだけは異教徒は入れない。
「パノラマビュー・ポイントへ行きたいか?」男から声をかけられ、案内してもらう。もちろん、ただではすまず小銭をせびられた。
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高台から見下ろす町は、さながら絵画のようであった。
パン工房へも連れて行かれる。なかなか気のきいたガイドだ。
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パンは昔ながらの職人芸で、竈で焼いているようだ。
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広場の通り沿いにはタジンや焼肉の店が並び、濛々と煙をあげている。通りかかるとつぎつぎにタジンの蓋を開けて、「どうだい」と見せてくれる。美味しそうだったがここは聖都、酒は絶対にないに違いない。せめてビールが飲めれば・・・。
帰りはタクシーを使おうと思ったが、乗り場にはボスみたいな男が仕切っていて、30より下には下がらない。メーターなら10くらいの距離なのに。交渉の余地もなく、「セ・トゥ」(それまでだ)と言って、指で歩いていく真似をする。癪にさわる野郎だ。
どうせ帰りは下り道だ。坂道を歩いて帰っていると、普通の車がとまり、若い男が「乗って行くか?」という。思わず「いくら?」と訊いたら30とぬかす。そんなあほな。
「いくらなら乗る?」「10なら」ということで乗リ、降りぎわに払おうとしたら、「いや、金は要らないよ」。何だ、冗談だったのか。まあ、一般車が旅行者から金を取ってはいかんと思うけど。
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ホテルのレストランへ出むくと、注文したのはもちろんタジン。レモンと鳥肉を煮込んだもので、酸味がきつかったがまあまあいける。赤ワイン「クサル」も昨日のよりは美味く感じた。猫が徘徊していたが、給仕は追い払おうともしなかった。
by chirindo-tensyu | 2012-01-22 16:29 | モロッコ | Comments(0)

ホテル「ヴォルビリス・イン」とムーレイ・イドリスまでの道のり

その黄色い建物は荒野の中に忽然と現れた。ホテル「ヴォルビリス・イン」。
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「旦那、あのホテルは高いでっせ。それより、見どころを車でまわってメクネスへ戻りましょうや」とグラン・タクシーの髭面の運転手がいう。
「いや、構わん。ここに泊るから」と車を返した。
ヴォルビリスは原野に残る古代ローマ時代の遺跡である。その近くに一軒、隠れ家のようなホテルがあると知ったのは稲葉なおとの著書によってであった。ロンプラにも記載があり、いわく「エアポートホテルのようで雰囲気に乏しい・・・」好意的な意見ではなかったので迷ったが、逆にそういわれると泊ってもみたくなる。ここには空港などない。まわりには何もないという意味なのだろう。それなら市街の喧騒に疲れた心身を癒すにはうってつけだ。
というわけで長距離タクシーではるばるやってきたのだった。女性スタッフは英語もフランス語もあまり解さない。とまどいながらも部屋を確保。
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4つ星にしては設備は劣る。場末の人気のないリゾートホテルのようだ。920ディラハムは割高だが、この眺めと静けさを考えれば・・・。
遺跡はあとまわしにし、まず離れた丘の上の聖都ムーレイ・イドリスを訪ねることに。車は返してしまったので自分の足で歩くしかない。でも、この道中が何とも詩的ですばらしいのであった。
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数々の草花と動物たち・・・。車で一気に周ってしまっては、これらとのふれあいもなかったろう。
by chirindo-tensyu | 2012-01-21 16:14 | モロッコ | Comments(0)

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